親の優しさが子どもの勉強意欲を阻害する?
毎日忙しいお母さん、こんにちは!
元塾経営者の猿子けいと申します。
「子どもが勉強しなくて困っている」という親御さんの声を、仕事柄よく聞きます。
「いったいどうすればうちの子どもは勉強するようになるのでしょうか…」とか。
このブログを読めば、勉強嫌いだと思っていた子がみるみる勉強するようになるからくりがわかります!
↓毎日忙しい大人女子の皆さんにはこちらも
勉強ができる子は押しなべて自立している子が多いです。
自分の意思で物事を考えたり決めたりできる子は、勉強が苦にならない子です。
自分の責任で将来について考えるとき、未来を予想する力が必要になります。
正しい頑張り方を知ればもっと楽になるということを知ってください。
その1 職業教育の弊害
日本の学校では、将来就きたい職業を答えさせ、そこから逆算して志望校を決めさせたり目標をたてさせたりするケースが多いですが、これも子どもたちの勉強嫌いを助長させているような気がします。
このやり方でいくと、就きたい職業が決まらない限り人生の計画が立てられないことになってしまいます。
小学生や中学生の段階でどれほどの職業を知っているでしょうか。
やりたいことがあるって素晴らしい
とはいえ、やりたいことやかなえたいことがあるというのは素晴らしいことです。
それが1週間後の未来でも、30年後の未来でも構いません。
子ども自身がこうしたい、ああなりたいという未来像が描けたら、そのための努力を子どもたちは自分で始めたくなります。
大好きな昆虫の研究を一生続けたい、好物の苺をおなか一杯食べたい、テレビに出る人になりたい、世界中の国に行きたい、全てがすばらしい未来です。
ではそうなるためにはどうしたらいいかということを、一緒に話し合ったことはありますか。
お子さんは計画を立てられますか?
未来のために計画を立て、タイムスケジュールを組んでいくという作業は、もうすでに勉強です。
計画を立てるのは実は結構大変で、なかなか頭を使います。
なぜなら、自分の能力や周囲の環境を把握していないとできないからです。
また、未来を予想する力が必要です。
さらに予想が外れた場合のプランBプランCも用意できなくてはなりません。
我が国の官僚でもなかなかできないのです。
親が先に決めていませんか?
よく、親御さんが子どものタイムスケジュールを決めてあげてしまうケースがあります。
一見子どもは効率よく勉強のスケジュールをこなしていきますが、この子は自分で未来予想をした経験がありません。
突然のハプニングに非常に弱い可能性があります。
また他人の立てた計画を遂行しただけの人は、失敗しても責任を感じない可能性があります。
ですから失敗した理由を考えようとも思いません。
結果として、自ら勉強する子には育ちません。
計画が立てられる子は責任を取れる子
勉強のできる子は、例えば定期テストのための勉強の計画を自分で立てられます。
自分の能力と科目別の理解度を把握できており、宿題や授業中の先生の言動からある程度の出題も予想できます。
おわかりのように、自分の勉強の計画は自分で立てるのが最も効率がいいのです。
学習塾では先生たちが出題傾向を予想して、生徒たちに学習計画を作成することがあります。
計画を立てられることは勉強ができることよりも難易度が高い
私も経験があります。
塾の先生はプロですから、このようなスタイルで勉強のやり方を伝えれば、生徒はいい点数を取ってきます。
でも次回もまた計画を立ててあげないと、彼らは試験勉強のスタートさえ切れません。
「先生、何からすればいいですか」ときいてきたりします。
その2 「子どものために」は自分のため
驚くべきことに、大学受験の願書を親が書く家庭がたくさんあります。
私は驚いているのですが、皆さんはいかがですか。
勉強以外のことはできますか?
全てとはいいませんが、勉強できる子たちは自分でやっています。
自分で志望校を選び、自分で願書を入手して、自分で書きます。
合格通知も自分で受け取り、入学書類も自分で書いて、入学準備も自分でします。
書類に自分で目を通し、入学式当日の持ち物、オリエンテーションの時間と場所もちゃんと把握します。
「勉強しかできない子」は実は賢くない可能性がある
こちらも全てとはいいませんが、勉強できない子に限ってこれらのことは全て親御さんがやっています。
18歳になってもです。
おそらく彼らは就職するときも、自分の子どもが生まれた手続きも、もしかしたら保育園の入園手続きも、親御さんに任せるのではないでしょうか。
そのこと自体をとやかくいうつもりはないのです。
ですが、自立できていない子どもは勉強で苦労するばかりでなく、大人になってからも社会生活で大変な思いをする傾向にあります。
親の心配が子どもの成長を阻害する
とても成績がいい子の中にも、勉強以外のことは全部親がやってくれているご家庭もあります。
ですが意外と、効率はよくありません。
結局自分のことは自分がいちばんよくわかるので、裏を返せば、誰かに指示されないと何もできません。
子どもより先に手を出してしまうのをまずは1分、待ってみてください。
やってみれば、子どもだって結構なんでも自分でできるものなのです。
「あなたのため」は結局自分のため
「子どものため」といって親が何でもしてあげるのは、子どもの自発的な言動を待てない親のいいわけかもしれません。
あなたのその優しさは、子どもの可能性をつぶしていませんか。
自立していない子は、失敗しても自分のせいだとは思いません。
テストでいい成績が取れなくても、自分のせいではないのです。
打開策も探せません。
今すぐにでも、自分でやらせてみてください。
子どもを「待つ」、「見守る」、「認める」ことは、子育てや教育において非常に大切なことだと思います。
まとめ
子どもの勉強意欲を阻害しているかもしれない危険な兆候は...
- 子どもが心配でついていく
- 子どもではできないからやってあげる
- 子どものために自分の人生を犠牲にしている自覚がある
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