この記事は、
- 日本国内で外国人留学生のサポート業務に携わっている方
- 日本にいながら国際交流に携わりたい方
に向けて書いております。
各種手続きをわかりやすく提示しました。
是非、活用いただけましたら幸いです。
何年も一緒にいた学生が母国に帰るときというのは、晴れがましくもあり、なかなかどうして寂しいものでもあります。
感傷に浸りたくもなりますが、最後の手続きに手抜かりがあるとあとあと大変なことになりますので注意してください。
スマホやSIMの解約
スマホやSIMの解約は、日本人でも骨が折れる作業です。
電話でしか解約できないのにつながらない…など、すぐに完了しない場合もあります。
あらかじめネットで解約できるブランドを調べて契約することをお勧めします。
自動車や原付・車両保険の解約や名義変更
自動車や家電など金額が大きいものは、学生同士で譲ったり譲られたりすることがよくあります。
日本人の場合でも同様ですが、自動車や原付は、持ち主を登録しなければなりません。
売却や廃棄の場合にも、手続きが必要です。
普通自動車は警察署、軽自動車や原付は市町村役場で行います。
銀行口座・クレジットカードの解約
母国では使えない銀行口座やクレジットカードは、さっさと解約してしまいたいものです。
外国人名義の休眠口座は詐欺に使われることもあるとの懸念から、銀行側も解約を促しています。
しかし、帰国後1~2か月してから振り込みや引き落としが発生することもあります。
日本の友達に通帳を預かってもらう
日本に同じ国出身の仲間がいれば、通帳を預けておいて日本円と現地通貨をオンライン送金するなど、うまくやりくりできます。
帰国する留学生から現金を預かっておく
ですがそうでないのなら、帰国の3か月前にはクレジットカードを解約し、帰国後に口座に入金される日本円はあきらめざるを得ません。
それでもうっかり、請求書が届いてしまうこともないとはいえません。
住まいが民間のアパートであれば請求書は宛先不在となるかもしれませんが、大学の寮に住んでいた学生の請求書は大学に届きます。
そういうもしもの時を想定して、留学生からいくらか預かっておくか、あるいは研究室や担当教授が代わりに支払うというのが一般的です。
転出手続き
帰国の直前、最後に行うのが、市町村役場での転出手続きと保険・年金の解約です。
2024年現在、マイナンバーカードを持っていても、海外に引っ越しする場合は来庁する必要があります。
またそもそも、市町村がまだマイナポータルの各種サービスに対応していない場合もあります。
保険と年金の解約
ここで注意しなければならないのは、転出届だけでは不十分だということです。
でないと、督促状が未来永劫ずっと発行されます。
役所の職員よりあなたのほうが知識豊富です
市町村役場内の手続きはまだまだ手作業によるところが多く、ミスも起こりがちです。
特に外国人の対応は難しいのか、不備を訴えてもうやむやにされそうになることがあります。
そんな時に留学生の味方になってあげられるのは、あなただけです。
根気強く最後まで対応してあげてください。
証書類の送付
帰国後に、卒業証書など大事な書類が発行されるのもよくあることです。
帰国する留学生には、本国での住所や連絡先を必ず聞いておいてください。
帰国しても3か月ぐらいは、なにかとやり取りが発生するのではないかと思います。
オンラインで連絡を取り合う方法もたくさんあります。
さいごに
外国人留学生のサポートは、とても魅力的な仕事です。
留学生にとっての、日本のお父さん、お母さんのような存在だからです。
また自分が外国に行かなくても、日本にいながら他国の文化や言葉、センスを感じられるのです。
皆さんのお仕事の一助となりましたら幸いです。
↓家族の招聘手続き: 留学生の家族を日本に呼び寄せる方法はこちら
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