留学生の帰国手続きガイド

この記事は、
- 日本国内で外国人留学生のサポート業務に携わっている方
- 日本にいながら国際交流に携わりたい方
に向けて書いております。
各種手続きをわかりやすく提示しました。
是非、活用いただけましたら幸いです。
何年も一緒にいた学生が母国に帰るときというのは、晴れがましくもあり、なかなかどうして寂しいものでもあります。
感傷に浸りたくもなりますが、最後の手続きに手抜かりがあるとあとあと大変なことになりますので注意してください。
スマホやSIMの解約

スマホやSIMの解約は、日本人でも骨が折れる作業です。
電話でしか解約できないのにつながらない…など、すぐに完了しない場合もあります。
あらかじめネットで解約できるブランドを調べて契約することをお勧めします。
自動車や原付・車両保険の解約や名義変更

自動車や家電など金額が大きいものは、学生同士で譲ったり譲られたりすることがよくあります。
日本人の場合でも同様ですが、自動車や原付は、持ち主を登録しなければなりません。
売却や廃棄の場合にも、手続きが必要です。
普通自動車は警察署、軽自動車や原付は市町村役場で行います。
銀行口座・クレジットカードの解約

母国では使えない銀行口座やクレジットカードは、さっさと解約してしまいたいものです。
外国人名義の休眠口座は詐欺に使われることもあるとの懸念から、銀行側も解約を促しています。
しかし、帰国後1~2か月してから振り込みや引き落としが発生することもあります。
日本の友達に通帳を預かってもらう
日本に同じ国出身の仲間がいれば、通帳を預けておいて日本円と現地通貨をオンライン送金するなど、うまくやりくりできます。
帰国する留学生から現金を預かっておく
ですがそうでないのなら、帰国の3か月前にはクレジットカードを解約し、帰国後に口座に入金される日本円はあきらめざるを得ません。
それでもうっかり、請求書が届いてしまうこともないとはいえません。
住まいが民間のアパートであれば請求書は宛先不在となるかもしれませんが、大学の寮に住んでいた学生の請求書は大学に届きます。
そういうもしもの時を想定して、留学生からいくらか預かっておくか、あるいは研究室や担当教授が代わりに支払うというのが一般的です。
転出手続き

帰国の直前、最後に行うのが、市町村役場での転出手続きと保険・年金の解約です。
2024年現在、マイナンバーカードを持っていても、海外に引っ越しする場合は来庁する必要があります。
またそもそも、市町村がまだマイナポータルの各種サービスに対応していない場合もあります。
保険と年金の解約
ここで注意しなければならないのは、転出届だけでは不十分だということです。
でないと、督促状が未来永劫ずっと発行されます。
役所の職員よりあなたのほうが知識豊富です
市町村役場内の手続きはまだまだ手作業によるところが多く、ミスも起こりがちです。
特に外国人の対応は難しいのか、不備を訴えてもうやむやにされそうになることがあります。
そんな時に留学生の味方になってあげられるのは、あなただけです。
根気強く最後まで対応してあげてください。
証書類の送付

帰国後に、卒業証書など大事な書類が発行されるのもよくあることです。
帰国する留学生には、本国での住所や連絡先を必ず聞いておいてください。
帰国しても3か月ぐらいは、なにかとやり取りが発生するのではないかと思います。
オンラインで連絡を取り合う方法もたくさんあります。
さいごに
外国人留学生のサポートは、とても魅力的な仕事です。
留学生にとっての、日本のお父さん、お母さんのような存在だからです。
また自分が外国に行かなくても、日本にいながら他国の文化や言葉、センスを感じられるのです。
皆さんのお仕事の一助となりましたら幸いです。
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家族の招聘手続き: 留学生の家族を日本に呼び寄せる方法

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に向けて書いております。
各種手続きをわかりやすく提示しました。
是非、活用いただけましたら幸いです。
日本に留学した後、本国に残してきた配偶者や子どもを呼び寄せたいという留学生もいます。
最初から家族一緒に来日すればいいと思われるかもしれませんが、日本に在留するためには在留資格が要ります。
例えば、留学生の配偶者や子どもが、日本の企業から就業ビザを得ていたり学校から留学ビザを得ていたりすれば同時入国は叶います。
ですが配偶者が無職だったり、子どもが未就学児だったりすれば、日本に在留する方法は「家族滞在」ビザしかないのです。
家族を呼び寄せるには?

この「家族滞在」ビザは、すでに日本の在留資格を持っている人が、後日扶養家族を呼び寄せるという方法で申請します。
「家族滞在」ビザを申請できるのは原則として、扶養を受ける配偶者と子に限られます。
「家族滞在」ビザを取得
「家族滞在」の在留資格を申請する際に必要な書類を示します。
今回は、留学生が家族を日本で扶養していけるかどうかの証明が必要になります。
ですから銀行の残高証明書をはじめ、納税証明書(留学生の場合はたいてい非課税証明書)、源泉徴収票、奨学金受給証明書など、経済力を示す書類をなるべく多く準備するとよいでしょう。
また、留学生本人が申請者となりますので、留学生本人が最寄りの地方出入国在留管理官署に出向き申請する形になります。
もちろん、付き添って一緒に行ってあげるのは構いません。
- 在留資格認定証明書交付申請書(以下からダウンロード可能です。)
-
写真(指定の規格を満たした写真を用意し、申請書に添付して提出) - 返信用封筒(定形封筒に宛先を明記の上、必要な額の郵便切手(簡易書留用)を貼付したもの)
- 次のいずれかで、申請人と扶養者との身分関係を証する文書
① 戸籍謄本
② 婚姻届受理証明書
③ 結婚証明書(写し)
④ 出生証明書(写し)
⑤ 右記①~④までに準ずる文書 適宜 - 扶養者の在留カード又は旅券の写し
- 扶養者の職業及び収入を証する文書(留学生の場合)
扶養者名義の預金残高証明書又は給付金額及び給付期間を明示した奨学金給付に関する証明書や申請人の生活費用を支弁することができることを証するもの
家族の住民登録
家族が来日したら、まずは市町村役場で住民登録をします。
この際、結婚証明書や出生証明書の原本を求められる場合がありますので、渡航の際には原本を持ってくるよう伝えてください。
住民税非課税世帯等であれば、免除の申請ができます。
扶養家族に子どもがいる場合は、児童手当も申請しておきましょう。
現金が支給されるだけでなく、予防接種券やその他子育て支援サービスを受けることができます。
引っ越し
家族が増えることで、大学の寮から引っ越しを考える人もいるでしょう。
外国人の住まい探しはなかなか困難です。
いくら学生街といっても、今度は単身世帯ではないという理由で、部屋探しが一段と難しくなる場合があります。
大学に家族向けの寮がある場合もありますが、そうでない場合は、自治体の国際センターや国ごとの窓口を頼ってみるのもいいでしょう。
同じ地域に暮らす同胞の人たちは、何らかのコミュニティーを持っているものです。
都道府県や市町村の国際交流センターには、そのようなコミュニティーの情報が集まってきます。
例えば、「ベトナム人の3人家族で赤ちゃんがいるのですが入居可能なアパートはないでしょうか…」といった相談を持ち掛けると、先輩在留者たちがいろいろなアドバイスをくれることでしょう。
育児
小さな子どもがいる場合、定期検診や保育所探しなども必要になります。
住民票の住所には、保健所や役場からこれらいろいろな通知が届きます。
子どもの健康のためにも、国民健康保険料の納付や児童手当の申請は必ず行ってください。
予防接種のスケジュールが本国と異なることはよくありますが、小児科の医師に相談すればうまく対応してくれますので、予防接種も受けさせてください。
小さい子は特に、頻繁に病院にかかることになると思います。
頼りになる小児科クリニックを見つけておけるといいですね。
保育所の校医をしているクリニックであれば、たいていスムーズに診てもらえるはずです。
保育所への入所は、日本人も外国人も大変です。
待機児童ゼロをうたっている自治体でも、自宅の近所の保育所はどこもいっぱい、というのはよくあることです。
子どもの送り迎えのためにも、車はあったほうがいいかなと思います。
両親が学生であっても(就業していなくても)保育所の申請はできますので、その点はご安心ください。
もしも万が一、両親とも大学に通わなければいけないのに子どもが保育園に受からない、という事態が発生すれば、留学生の親を呼び寄せることができます。
短期滞在ビザ
その時に取得するのが、「短期滞在」ビザです。
通常は最長90日まで申請でき、それでも保育所に受からないなどの理由があれば、さらに延長することも可能です。
こちらも家族滞在ビザと同様、日本にいる在留外国人が本国にいる家族を招聘する形で申請します。
こちらは短期間ということもあり、留学ビザ等の申請よりは簡易的です。
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在留期間延長のステップ:留学生の安心サポート

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各種手続きをわかりやすく提示しました。
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外国でハプニングに巻き込まれるのは、なんとも心細いものです。
自治体や大学では、日本で暮らすときのルールや有益な情報を記したガイドブックを作って配布しています。
しかしそれだけでは不十分な場合もあります。
こういうときこそ、皆さんの出番だと私は思っています。
在留期間延長

留学が予定通りに進まない場合、在留期間を延長することができます。
例えば、留年してしまったり、先のCOVID-19の時のように社会の動きがストップしてしまったり、理由はいろいろ考えられます。
留年の場合
留年の場合は、大学に対して留年の手続きをした後、在留したい時期までの在学証明が取れれば、留学ビザを延長できます。
卒業済の場合
大学は無事卒業したけれど、もう少し日本にとどまりたいという場合もあるでしょう。
例えば、論文を発表してから帰りたい場合などです。
こういう場合、一旦大学を卒業してしまったらもう留年はできませんから、入国するときの逆で、研究生として留学ビザを延長するか、外国人客員研究員として文化活動ビザに資格変更します。
家族の帰国に合わせる場合
もう大学でやることはないけれど、家族と一緒に帰国するためにしばらくとどまる人もいます。
例えば配偶者が留学ビザを持っているならば、「家族滞在」ビザに資格変更すれば大丈夫です。
「家族滞在」ビザについては、次の記事で詳しく述べます。
資格変更に伴う手続き
在留資格の延長や資格変更があると、そのたびに住民登録や子どもの保育所の書類変更など、手続きを行わなければならなくなります。
けがをした・病気になった

どんなに気をつけていても、病院にかかる事態は起こるものです。
複雑な日本の病院システム
病院に行きたいけれど、日本人にとっても病院のシステムは複雑で面倒です。
例えば、受付時間が何時までか、予約はできるのか、問診票の質問項目が多すぎる、などです。
とはいえいざ診察が始まれば、英語のできるお医者さんは一定数います。
留学生のほうも大体どの国の出身者でも英語でのコミュニケーションはできるでしょう。
それに診察というと、部位や症状などの医療用語は難しいものが多く、結局翻訳アプリを使ったりします。
付き添いがベスト
ですからみなさんの役目は、複雑な受付システムのサポートです。
お医者さんの意思に関係なく、受付スタッフが外国人を断ってしまうクリニックも実は多いのです。
また日本の病院は、健康保険証、診察券、予診票、接種券など、とにかく持ち物が多いです。
総合病院にかかれば、2階で採血、3階でレントゲン、1階で支払いなど、日本人でも迷ってしまいます。
診察後は処方箋をもらって、今度は処方箋薬局で薬を購入しなければなりません。
このような複雑な経路は経験しなければ知らないことも多いので、余裕があれば一度、最初から最後まで付き添ってあげられたらいいと思います。
留学中に出産するケースも
留学中に出産した学生もいました。
当時はCOVID-19のパンデミック中で、家族でもない私が付き添える事柄にもかなりの制限がかかり、大変だったのを記憶しています。
同じくパンデミックが理由で母国から家族を呼び寄せることもかなわず、彼女は文字通りひとりで産み、ひとりで育てました。
本当に尊敬します。
あなたの経験が生きる
反対に平時であれば、出産や育児にも、皆さんには大いにかかわっていただけたらと思います。
特にあなたがそれらの人生のイベントを経験した方であるならなおさら、留学生の心強いサポーターになるのではないかと思います。
事故に遭った・犯罪に巻き込まれた

私たちの多くもそうですが、警察沙汰になるのを非常に嫌がる留学生もいます。
留学生だけでは不安でしょうから、もしも警察のお世話になるときが来たら、同行するなどのサポートをしてあげてください。
交通違反は意外と多い
車やバイクに乗る人は、交通違反を犯したり事故に遭ったりすれば、警察官と対面することになります。
やはり警察官の制服はそれだけで威圧感がありますから、外国で警察官に問い詰められるのが怖いのもわかります。
でも、だからといって逃げてしまっては、事態をもっと悪いものにします。
交通事故や交通違反程度で大学や本国に連絡が行くことはありませんし、退学や強制送還などありえません。
詐欺被害に注意
外国人だからこそ、詐欺などの犯罪被害に巻き込まれやすいということも考えられます。
詐欺被害は立証が難しく、被害を訴え出てもあらぬ疑いをかけられてしまうこともあります。
また被害届を出したからといって被害額が弁償される保証もありません。
ですからどうしても警察に行かなければならないわけではありませんが、もしもそのようなトラブルに巻き込まれたら、相談相手になってあげてほしいと思います。
詐欺以外では、窃盗や傷害などの被害者になることが考えられます。
そんな時は、必ず警察署へ一緒について行ってあげて、正確に被害を通告できるよう、尽力してあげてください。
警察署も予約推奨
警察署に付き添いで行く場合は、あらかじめ電話で連絡をしたほうがいいです。
また留学生と一緒に聴取室に通された後、付添人も住所や氏名、連絡先など細かな個人情報を聴取されると思います。
この場合、勤務先の住所や社員証ではなく、あなた自身の運転免許証等の提示を求められると思います。
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外国人の運転免許取得手続きのポイント

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日本で数年生活する留学生にとって、こんなものがあったら便利というものをいくつかご紹介します。
スマホ・SIM

今どきの留学生はスマホぐらい持っていますが、日本にはWi-Fiにつながるスポットがとにかく少ないです。
SIMカードなど、ネットワークにつながれるものをいち早く準備したいところです。
契約は簡単でも解約が非常に難しいことがあるので、解約するときのことを考えて契約してください。
あるいは、プリペイドSIMを買い増しするという方法もあります。
これなら解約のことを考えずに済みます。
スマホが手に入ったら、銀行のアプリなどを入れておくと安心です。
クレジットカード

クレジットカードを持っていて損はありません。
クレジットカード事情は意外と国によって違うので、日本で使えるクレジットカードをあらかじめ持っている留学生は意外と少ないのです。
クレジットカードが発行されたら、スマホに登録したり決済アプリに利用したりと、非常に便利なのは誰もが知るところです。
マイナンバーカード

外国人留学生にとって、マイナンバーカードは大変役に立ちます。
彼らは授業料の免除申請や奨学金の申請のために、頻繁に非課税証明書を提出する必要があります。
また、なにかと住民票や戸籍抄本の提出を求められる場合も多いのです。
そんな時マイナンバーカードがあれば、コンビニでそれらを取得できます。
たいていの大学の構内には、コンビニエンスストアが入っているのではないでしょうか。
運転免許

日本には、車がないと暮らしていけない地域がたくさんあります。
もしも余裕があれば、車と運転免許のある暮らしを提案したいと思います。
本国ですでに運転免許を取得している場合、そのまま日本でも運転免許が取得できる国と地域がいくつかあります。
エストニア共和国・スイス連邦・ドイツ連邦共和国・フランス共和国・ベルギー王国・モナコ公国・台湾などです。
これらの国の運転免許がある人は、JAF等が発行した日本語翻訳文があれば、日本での運転が可能です。
外国人免許切替
それ以外の国の運転免許書を持っている人は、日本の免許への切り替えが必要です。
事務手続きのほかに試験が必須で、各都道府県の運転教育センターで筆記と運転技能の試験を受け、合格すると日本の運転免許証がもらえます。
筆記試験はとても簡単で、さまざまな言語の試験問題が準備されています。
問題は運転技能です。
自動車の運転免許をお持ちの方はわかると思いますが、自動車学校の技能教習は、結構大変ではなかったでしょうか。
私たちは教習所に通って最後に技能試験を受けたから受かりましたが、日本の教習を経験しないままいきなりあの技能試験を受けたら、たぶん合格は難しいのではないかと思います。
そういう人のために、運転教育センターでは運転技能の練習もさせてもらえます。
とはいえ練習も免許申請も安くはないので、何度も何度も不合格になると、あっという間に数万円が飛んでいきます。
是非計画的に進めてください。
教習所で取得
日本の教習所に通って免許を取得するという方法もあります。
この場合は合格する可能性は一気に高くなりますが、費用が30万円程度かかるのと、日本語がある程度できないと教習や講義についていけない恐れがあります。
原付免許を取得
原付の免許であれば、比較的簡単に取れます。
日本人の場合も同じで、初めて原付免許を取る際の技能試験は、大体1回で合格できるレベルの簡単なものです。
しかし筆記試験は難易度が高く予習が必要なのと、地方の運転教育センターでは選択できる外国語が少ないという難点があります。
予約必須
運転免許取得に係る手続きは基本的に予約制ですので、事前予約を忘れずに行ってください。
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留学生の大事なお金事情

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TA・RA

大学では、TA(ティーチング・アシスタント)、RA(リサーチ・アシスタント)というアルバイトを大学院生やポスドク向けに募集しています。
これは、日本人学生に対しても同じです。
外国人留学生が大学院以上の場合、これらに応募することができます。
アルバイトの内容としては、担当教授の授業を手伝う(TA)ことと研究を手伝う(RA)ことです。
限度額は大学ごとに決められていますが、こちらも申請しておくとよいでしょう。
前年度の応募が基本
やはり前年度中に募集を開始することが一般的なので、来日前の留学生の分は代行してあげるとよいと思います。
TA・RAのメリットは、何といっても大学内でアルバイトができるということです。
特に地方では、アルバイト先までの移動が留学生にとっては一苦労です。
また大学院で研究が始まれば、専攻分野によっては帰宅もままならないほど実験漬けになるかもしれません。
その実験がアルバイトとして換算されるのは、留学生にとってとてもメリットがあります。
はんこ

日本はまだまだはんこ文化です。
外国人の場合は不要としている機関もありますが、三文判をひとつ準備しておくと、役所や銀行で非常に便利です。
外国人の名字の場合、100円ショップでは手に入らないですが、ネットオーダーなら数百円で作ることができます。
帰国時のお土産としても結構喜ばれますよ。
留学生が日本に着いたらまずすること

在留カードを受け取る
日本の空港や港に着いたら、そこで入国審査官の審査を受け、上陸許可が出れば、留学生は日本に入国できます。
前述した大規模な空港から入国した人は、空港で在留カードを交付されます。
それ以外は日本で住民登録をした住所に後日郵送されてきます。
資格外活動許可申請
留学ビザでは、原則、就労を認めていません。
しかしそれでは現実問題、生活していけないので、資格外活動許可を得ることができます。
これが認められれば、週28時間以内の就労なら許可されます。
月曜日から日曜日までで28時間という意味ではなく、どの7日間をピックアップしても28時間以内であることが必要です。
これは、来日した空港で本人が申請します。
ですがもし忘れてしまっても、後日最寄りの地方出入国在留管理官署で申請が可能です。
基本的に、簡単な書類の申請だけで大丈夫です。
詳しくは出入国在留管理庁のホームページをご覧ください。
住民登録
これから日本で暮らすために、住民登録をする必要があります。
まずは自治体の市町村役場に留学生本人を連れて行き、住民票・国民健康保険・国民年金の手続きをします。
留学生のパスポートと在留カード、学生証を一緒に持って行ってください。
国民健康保険加入
たまに加入を拒否する学生がいますが、健康保険と年金加入は義務ですので必ず加入手続きをしてください。
健康保険は病院に行く人が割引を受けるためのものではなく、健康な人が病気の人の医療費を補う趣旨で作られています。
健康保険非加入だと、大学生活における各種手続きで不具合が生じることにもなります。
年金加入
国民年金も義務ですから、加入手続きを行います。
ただ同時に、学生納付特例制度も申請すれば、学生のうちは国民年金を払わなくてすみます。
もしも文化活動ビザの状態で国民年金の支払いを求められた場合は、非課税証明書を提示することによって納付を免除されます。
また国民年金を納めた後でも、将来年金受給予定のない外国人は、脱退一時金を請求することができます。
支払った満額ではありませんが、いくらかは戻ってきます。
銀行口座開設
次に、銀行口座を開設します。
パスポートか在留カード、学生証とはんこを持っていってください。
給与の振り込みや各種支払いをしていくために、日本の銀行口座を作っておきましょう。
非就労ビザでは口座を開設できないといわれるかもしれませんが、そんなことはありません。
あるいは、外国人は口座を持てないなどといわれたことも過去にありましたが、もちろんそれも誤りです。
単なる知識不足かもしれませんし、不慣れな業務をしたくないという態度の表れなのかもしれません。
いずれにしても私たちが堂々としていれば、スタッフも留学生も安心できます。
そのためにも、必要な書類やある程度のルールを事前に知っておくことは、とても重要なのです。
もちろん、親切な職員や行員もたくさんいます。
大学の近くの銀行なら留学生の手続きにも慣れているでしょうから、近隣の金融機関へ行くことも併せてお勧めしておきます。
健康診断
入学手続きの一環として、通常、健康診断書の提出が求められます。
新入生には外部受診を求める大学が多いですので、市町村役場や銀行を回るついでにクリニックにも寄ってみてください。
これで、大学の外でやるべき用事は終了です。
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留学生が来る前に準備しておきたいこと

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住まい

来日したその日から泊まる場所の確保は大切です。
通常大学には留学生用の寮が完備されているものですが、いくつか制限がかかっている場合もありますのでご注意ください。
また、空きがなくて入居できないということも起こりえます。
入寮条件の確認
留学生あるいは学生寮に入居する条件として、基本的にはその大学の学生である必要があります。
(大学によっては、「外国人客員研究員」の身分でも入寮できるところがあります。)
そのため、まだその大学の学生ではないという理由で学生寮に入居できない可能性が生じます。
その場合、大学がゲストハウスのようなものを持っていればそちらへの入居をお勧めします。
また短期間なら、シティホテルで過ごすという選択肢もあります。
ですが、ゲストハウスやシティホテルは住所として登録できませんので、住民票を作る際は別の住所を仮に登録しなければなりません。
寮に入れるまで、担当の教授宅でホームステイする学生もいます。
その場合は教授宅を住所として住民票を作ることができます。
入寮時期の確認
入寮開始時期を4月と10月にしか設けていない大学もあります。
お金さえ払えば借りられる場合もあれば、そうでない大学もあるのです。
受験のために前もって来日している学生にとっての懸案事項といえば、やはりこの住宅問題です。
特にまだ学生証がない状態での民間アパート探しは結構大変ですので、大学のゲストハウスや教授宅の準備も選択肢の中に入れておいてください。
外国人専用アパートの有無
まれに、外国人専用アパートを運営している大家さんがいます。
あるいは、外国人留学生には特に手厚いサポートを提供してくれる不動産屋さんというのもたまにあります。
おそらく、今この本を読んでいる皆さんと同じマインドを持った方なのだと思います。
そういう方に出会えると本当にラッキーですよね。
どこへ行っても嫌がらせはある
実際私も学生向けアパートの内見で、外国人お断りといわれたことが何度もあります。
留学生本人を目の前にして、信じられないような侮蔑的な言葉で拒絶されたこともあります。
やはり日本は、特に地方に行けば行くほど、外国人が暮らしやすいところではないのだと痛感する場面でもありました。
奨学金・入学金免除・授業料免除

さて、外国人留学生にとって住まい探しは厳しいのですが、お金に関してはとても恩恵を受けられるのが日本の大学です。
給付型奨学金
まずは、外国人留学生向けの給付型奨学金がたくさんあります。
代理人が申込書類を提出するだけで申請でき、試験や面接もなく、抽選で選抜されるようなものもありますから、留学生が来日する前に準備できるものがあればしておいてあげてください。
ほかの奨学金と重複できないものもありますので、より良い条件の奨学金を手に入れるまで応募を繰り返す留学生は多いものです。
とはいえ、金額の高いものや卒業までの給付を約束してくれるものは、それ相応の大変さもあります。
例えば論文実績が必要だったり、日本語の手書きエッセイが必要だったり、日本語での面接が課されていたりします。
しかし、日本人学生向けの奨学金と比べるとはるかに優遇されているとわかるレベルで、結構選び放題なのです。
授業料免除申請
また住民税非課税世帯やそれに準ずる学生には、入学金や授業料の減免が行われます。
これは日本人でも同じなのですが、外国人留学生の場合は減額ではなく全額免除になる確率がかなり高いように思います。
入学金や授業料の免除申請は、前年度に行うのが一般的です。
留学生がまだ来日していなくても、日本で手続きを済ませておいてあげるといいでしょう。
申請書類もすべて日本語で作成している大学が少なくありませんので、来日後も日本人スタッフが手続きを代行することになるかもしれません。
非課税世帯とは?
さて、住民税非課税世帯の世帯収入なのですが、暮らしている地域や家族構成によって変わってきます。
ですが、住民税は前年の日本国内での収入によって決まりますから、1年目の外国人留学生は確実に前年所得が0円です。
つまり、全員非課税世帯ということになります。
その後も留学ビザでは週28時間までしかアルバイトができませんので、納税が必要になることはあまりないと思います。
もちろん、アルバイトをしてたくさんお金を稼いで納税することは悪いことではありませんが、非課税世帯でなくなってしまうと、授業料が発生したり、特定の奨学金には応募できなくなったりということも起こりえます。
2024年現在、国立大学の入学金は282,000円、授業料は年間535,800円です。
働かないほうが得をするというのは不条理ですが、これが日本の現状です。
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大学入試の留学生支援マニュアル

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日本の大学や大学院に通うためには、その入試に合格する必要があります。
場合によっては、受験の時点からサポートが必要になる場合もあります。
ここでは、4つのパターンについて説明します。
受験と来日のタイミング

- 本国で受験する
- パスポートで来日し受験後すぐ帰国、合格発表後に在留資格を取得
- 留学ビザを取得し受験時から日本に滞在、合格発表後に留学ビザを延長
- 文化活動ビザを取得し受験時から日本に滞在、合格発表後に留学ビザに変更
本国で受験する
まず調べなければいけないのは、本国にいながら受験が可能なのかどうかです。
ビデオ通話などを使って本国にいながら受験が可能なのであれば、合格通知の発行後に留学ビザの申請を行えばよいでしょう。
ですがこの場合、来日が入学式に間に合わない可能性がありますので、その点は本人や大学側と情報を共有しておいてください。
日本で受験する
日本に来て受験しなければならない場合、3つの方法があります。
パスポートで来日する
最も簡単な方法は、旅券(パスポート)で来日する方法です。
観光旅行などと同じ要領で、受験のために数日間日本に滞在し、すぐに本国に帰国します。
そして合格通知の発行をもって、留学ビザの申請を行うという方法です。
ただ、簡単に外国に行けない人もいます。
例えば軍人です。
彼らがビザなしで外国に行く際には軍の許可が必要なことが多く、そのために軍に招聘状を送るという作業が生じることもあります。
またこの場合も、来日が入学式に間に合わない可能性があります。
「留学ビザ」で来日する
次に、「研究生」となり「留学」ビザを使って受験日から日本に滞在する方法です。
大学には、「研究生」というポジションがあります。
これは学生の扱いなので、受験(申請程度の簡単なものが一般的)があり、入学金や学費がかかります。
どういう人が主に使うかというと、論文を発表したい人たちです。
その大学の「研究生」であれば肩書として大学名を使えますし、「研究生」は学生なのでいろいろなサービス(図書館や寮・学割など)も受けられます。
また学生であるということは、取得するビザは「留学」ビザになります。
そして「留学」ビザなら、週28時間までアルバイトが可能になります。
研究生来日のスケジュール
例えば大学受験が1月で、合格発表が3月、入学が4月だとします。
この場合、1・2・3月は「研究生」、4月以降に大学(院)生の身分になります。
手続きとしては、秋ごろに大学に「研究生」申請の手続きをし、内定通知が来たら最寄りの地方出入国在留管理官署に留学ビザの申請を行います。
在留資格認定証明書が発行されたらそれを本国に郵送し、本人が本国でビザ発給を受けて入国し、日本で受験します。
その後大学の合格通知が発行されたら、「留学」ビザの延長申請を行います。
「文化活動ビザ」で来日する
「外国人客員研究員」となり「文化活動」ビザを使って受験日から日本に滞在するという方法もあります。
日本の多くの大学には、「外国人客員研究員」というポジションがあります。
大学から給料は出ないけれど大学に滞在する資格はあり、授業料等の納付も必要ありません。
結局のところ、在留資格取得のための身分といっても過言ではありませんが、学識者・研究者としての資格や学力が必要で、受け入れ先の大学から認められない限り手にできません。
日本の大学院に入学する際、学生本人と本国の教授、受け入れ先の日本の教授の間で、あらかじめ話がまとまっていることがあります。
そういう場合、不合格になることはあり得ませんから、受験時から日本に滞在して準備を進めたい留学生も多いです。
「外国人客員研究員」の証明書があれば「文化活動」ビザを取得できるので、大学院の合格証書が出る以前に日本にいることができます。
同じく入学が4月の場合、秋ごろに大学に「外国人客員研究員」の申請を行い、内定通知が出たら最寄りの地方出入国在留管理官署に「文化活動」ビザの申請を行います。
在留資格認定証明書が発行されたらそれを本国に郵送し、本人が本国でビザ発給を受けて入国し、日本で受験、大学の合格通知が発行されたら「留学」ビザに資格変更します。
外国人客員研究員になれない場合
ただし、現地の大学をまだ卒業していない(卒業見込み)学生や、論文や業績に乏しい学生などは、「外国人客員研究員」になれないことがありますので、そういう場合は「研究生」を選ぶことになります。
支払い方法に注意
さて、日本にはいまだに海外から出願できない大学がたくさんありますので、注意してください。
大学院入試など、入学がほぼ確約された学生とは入学前からやりとりが始まることが多く、出願を代行する場面も出てくると思います。
インターネット出願はできるけれど、受験料や入学金が日本国内からでないと支払えない、というトリッキーな大学もあります。
たとえば、インターネットで出願すると日本の銀行やコンビニの払込書が出てきてしまったり、海外送金不可の大学もあったりします。
通常受験料を支払って初めて出願が完了となるので、このような場合は日本にいる誰かが立て替えるしかありません。
こういうケースは意外にもよくあり、受け入れる研究室の教授が支払っていることが多いようです。
また受験生本人の署名やサインが必要な場合は、受験票原本を郵送する必要があります。
出願期間内に入試課に届けられるよう、こちらも時間に余裕をもって準備してください。
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